キャリフェス神栖2025に出展しました。
11月15日(土)、かみす防災アリーナで「ワークショップコレクション in キャリ☆フェス神栖 2025」が開催され、会場は多くの親子でにぎわいました。本イベントは、神栖市ゆかりの企業・事業所・大学が協力し、子どもが普段接する機会の少ない大人たちと交流しながら、さまざまな体験を楽しめる催しです。体験を通して興味の幅を広げ、新しい出会いや学びにつながることを目的としています。
水産研究・教育機構神栖庁舎からは、漁業者の安全に関する研究を紹介するため「バランス歩行テスト」を出展しました。漁船上の作業は、波で揺れたり足元がぬれたりすることから、思わぬ転倒事故につながる危険があります。そこで必要となるのが、バランス能力を含む体力機能です。今回体験していただいたバランス歩行テストは、研究の一環として行っている「安全体力機能テスト」の項目の一つで、転びにくさを測定するものです。

テストでは、長さ5メートル・幅10センチほどの細い足場を、水を入れたペットボトルを大きな板の上に乗せて落とさないよう運び、通過タイムを計測します。シンプルながら難しさもあり、小さな子は「落ちずに渡り切れるか」という挑戦を楽しみ、大きな子はタイムを競って何度も挑戦する姿が見られました。保護者が写真や動画を撮影しながら応援する様子も印象的で、家族で楽しめる体験となりました。また、大人の参加者からは「思ったより難しい」「足元が見えないとバランスが取りづらい」といった声も寄せられ、研究の目的や漁業者の現場の大変さに触れるきっかけになったようです。

当日は合計478人にブースに立ち寄りいただき、バランス歩行テスト体験以外にも、落水事故に備えるためのライフジャケット展示、研究紹介パネルの掲示などをお楽しみいただきました。また、配布したペーパークラフトや塗り絵を持ち帰る子どもも多く、研究所の取り組みをより身近に感じていただけたと考えています。

私どもにとっても、漁業者向けの専門的な研究内容を、子どもの体験とどのように結び付けて伝えるか考える、良いきっかけになりました。これからも、このように体験の楽しさを通じるなどして、研究所の役割や地域とのつながりが皆様により伝わるよう、努めてまいります。