片岡知里任期付研究員が、日本環境毒性学会CERI学会賞を受賞
掲載日:2025年10月28日
片岡知里任期付研究員が、日本環境毒性学会CERI学会賞を受賞し、2025年度日本環境毒性学会総会において表彰されました。

片岡知里(水産技術研究所環境・応用部門環境保全部化学物質グループ 任期付研究員)
課題名
人為由来微小粒子が水生生物に及ぼす影響評価に関する研究
受賞日
2025年10月25日
受賞研究課題の意義
この賞は、環境毒性学の研究分野で優秀な研究成果をあげた概ね40歳以下の若手研究者1名に毎年授与されるものです。
片岡研究員は、これまで人為由来微小粒子※1が水生生物に及ぼす影響評価に取り組んできました。このうち銀ナノ粒子は、その抗菌性や物理的特性からさまざまな衛生用品や工業製品に使用されている物質ですが、使用後廃棄されて水環境に流出した本粒子が水生生物に及ぼす影響は不明でした。片岡研究員は銀ナノ粒子が魚類に及ぼす影響評価研究に進取的に着手して、本粒子が消化管内の共生細菌叢や、免疫機能のかく乱を引き起こす可能性を明らかにしました。さらに、近年問題視されている海洋プラスチックごみの微細化によって生じるマイクロプラスチックの生物影響を明らかにするための、新規試験法の開発にも精力的に取り組んできました。
これら一連の成果に加えて、学会運営への貢献が評価され、我が国の環境毒性学の発展に寄与することが期待されると認められ、今回の受賞に至りました。
※1 主に銀ナノ粒子やマイクロプラスチック
学会名
日本環境毒性学会