【報告】葛西臨海水族園 開園35周年記念イベント「かさりんBASE! 深海」に協力しました
令和7年2月22、23、24日の3日間、葛西臨海水族園開園35周年イベントかさりんBASE!「Deep of Wonder──不思議な深海の生き物たち2025」に協力しました。
初日のトークイベントでは、まず水族園の深海生物採集と輸送方法の話があり、その後当機構開発調査センターの下光研究員より「深海性の低利用・未利用魚をもっと身近に」と題して、いままであまり食べられてこなかった、深海魚の活用方法についてお話しました。
底びき網 でマダラやカレイ類 と一緒に獲れてくる深海魚は、その多くが低利用・未利用魚です。それらの魚は、見た目が悪い、食べ方を知られていない等の理由で、食用にされない、又は低い値段にしかならず、あまり利用されていません。近年、様々な魚が獲れにくくなり資源管理の重要性が高まる中、特定の魚 だけに頼らず、低利用・未利用魚を有効活用する方法を考えることも必要となっています。そこで、開発調査センターは深海魚をおいしく食べて利用するための調査を行っており、その取り組みを紹介しました。
2日目からは、当機構の調査船「若鷹丸」でとれた深海魚の実物を展示しました。バラムツ、アラメヘラザメ、フジクジラのほか「じつはおい しい深海生物」と題して、食用可能であるにもかかわらず、あまり一般には流通していない深海魚、テナガダラやゲンゲの仲間、ココノホシギンザメを展示しました。
来場者の皆様からは「見た目もおいしそうで食べたい」、「もったいない」、「どこで買えるの?」、「ゲンゲは食べたことある!」というご意見・ご質問や、さわれるようにしていたココノホシギンザメには、「プニプニしている」「かわいい!!」などの感想をいただきました。
23、24日は合わせて約5,700人の方に会場へお立ちよりいただき、イベントは盛況のうちに終了いたしました。
今後も当機構では深海魚のような低利用・未利用魚について研究し、資源の有効利用に貢献していきたいと思います。低利用・未利用魚についてはFRANEWS Vol.77でも紹介していますので、ぜひご覧ください。

トークイベントの様子

機構ブースの様子

じつはおいしい深海生物たち

実際に触ってみよう!

そーっとさわって…

おなかがぷにぷになココノホシギンザメ