ヤイトハタ種苗輸送における収容数と時間
沖縄県水産試験場八重山支場
[連絡先]0980-88-2255
[推進会議]西海ブロック
[専門]増養殖技術
[研究対象]他の底魚
[分類]普及
[ねらい・目的と成果の特徴]
- これまで1t活魚タンクを用いた種苗輸送では目安となる収容密度、輸送時間が明らかになっていない。そこで、これらを明らかにすることにより、貨物、貨客船を用いコストの低い種苗輸送の普及を図る。
- 酸素ボンベを用い毎分2Lの通気量で全長80mmのヤイトハタ種苗を最大で9,000尾収容した場合24時間後の生残率は90%以上になる。このときの収容密度は89.8g/Lで、石垣島から沖縄本島までの輸送コストは2.5円/尾である。
[成果の活用面等]
- 今回の試験結果は、活魚タンクを用いた輸送を行う場合の収容尾数の目安となる。この輸送方法は異なるサイズの種苗や他魚種にも応用が可能である。
[具体的データ]
表:ヤイトハタ収容密度と生残率
図:溶存酸素量の変化
試験中の主な斃死原因は共食いによるもの。溶存酸素量は常に10mg/L以上で酸欠等による斃死は観察されなかった。
輸送の前日は餌止めが必要で、これを怠ると水質悪化が起こり生残率が極端に悪化する。