アゲマキ人工種苗を用いた放流技術開発
佐賀県有明水産振興センター 資源研究室
[連絡先]0952-66-2000
[推進会議]西海ブロック
[専門]増養殖技術
[研究対象]他の二枚貝
[分類]研究
[ねらい・目的と成果の特徴]
- アゲマキ人工種苗を放流することにより資源の回復を目指す。
- 試験地に人工種苗を放流した結果、天然貝に劣らない成長を示し、放流1年半後には産卵が確認された。
[成果の活用面等]
- 種苗生産技術・放流技術開発を進め、人工種苗を大量に放流することによりアゲマキ母集団の形成と養殖業の復活に資する。
[具体的データ]
2000年10月に受精を行った人工種苗稚貝約1.3万個(平均殻長9.6mm)を用いて干潟域への放流試験を行った。試験区域(6m2)に種苗放流前に覆砂・耕耘を行った。
放流1年後には平均殻長56.8mmに成長し、この間の生残率は約15%であった。この成長は、過去に調べられた天然稚貝の成長に劣るものではなかった。
また、2002年9月から10月にかけて産卵が確認され、人工種苗の大量放流により母集団形成の可能性が示唆された。
図:放流稚貝の殻長、重量の推移