アユの誕生日はいつ?
和歌山県農林水産総合技術センター 水産試験場内水面研究所
[連絡先]0736-66-0171
[推進会議]内水面
[専門]資源生態
[研究対象]あゆ
[分類]調査
[ねらい・目的と成果の特徴]
- 産卵期の把握、海産稚アユと遡上稚アユの誕生日(孵化日)を把握することにより、アユ資源の有効利用と保護対策に生かす。
- 河川を流下する仔魚数の変化で産卵盛期を把握した。
- 海産稚アユ、遡上稚アユの孵化日組成を明らかにした。
[成果の活用面等]
- 産卵期の把握によって河川における保護対策に生かすことができる。 いつ生まれのアユが海面で捕獲され、または河川へ遡上してきているかを把握することで、海面における漁獲圧等による減耗が推定でき、アユ資源の有効利用と保護対策に生かすことができる。
[具体的データ]
図 アユの初期生活史における各段階での孵化日の比較(2000年孵化個体)
流下仔魚のピークが11月下旬であることから、産卵盛期は11月中旬であることが推定される。
河川を流下する仔魚の段階では11月下旬生まれ(孵化)個体が多く、海産稚アユとして採捕されるアユ稚魚でも11月下旬生まれが多い。それに対し、遡上稚魚では12月上旬生まれのほうが多くなっていることから、流下の段階で多かった11月生まれ個体の割合が遡上の段階で減少していることが分かる。