国立研究開発法人 水産研究・教育機構

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ブラックバス雄親魚の捕獲漁具の開発

長野県水産試験場 環境部
[連絡先]0263-62-2281
[推進会議]内水面
[専門]漁業生産技術
[研究対象]他の淡水魚
[分類]普及


[ねらい・目的と成果の特徴]

  • 産卵床を守る雄親魚を除去するための効率的な捕獲漁具を開発する。
  • (1)雄親魚の産卵床を守る性質を利用して、産卵床サイズ(直径約60cmの円形)に合わせ、携帯と設置が容易な雄親魚を捕獲する小型三枚網を考案した。
  • (2)5湖沼で保護雄の見られた産卵床に設置した結果、捕獲効率(捕獲例数/設置例数)は55%で、混獲もなかった。この内、産卵床に卵があった場合の捕獲効率は79%に達した。
  • (3)異なる湖沼での捕獲効率に有意差はみられなかったことから、産卵期における保護雄を捕獲する漁具としての有効性と汎用性が確認された。


[成果の活用面等]

  • ブラックバスの駆除実施機関や漁協等へ情報を提供し積極的に普及を図ることで、効率的な駆除、資源抑制に寄与出来る。


[具体的データ]

図
図:小型三枚網の概略図
(外網目合30cm、内網目合6cm)
 外枠の棒はビニールチューブで連結し、運搬や捕獲作業の移動時に邪魔にならないように網を絡めながら折り畳める。
 網糸の太さと目合は外網4~5号、30cm内網1.5号、6cmである。
 設置方法は、ボートで雄親のいる産卵床に近づき、網に標識浮きを紐で結びつけ、産卵床の中央を、沈子ロープが横断するように(上から見て丸い産卵床と罠がφの字状に見えるように)置く。


表:小型三枚網によるブラックバス雄親魚の捕獲結果