ホンダワラ養殖技術開発
京都府立海洋センター 海洋生物部
[連絡先]0772-25-3080
[推進会議]日本海ブロック
[専門]増養殖技術
[研究対象]藻類
[分類]普及
[ねらい・目的と成果の特徴]
- 近年の健康食ブーム等で需要が伸びているホンダワラの養殖技術を開発する。
- (1)平成12年4月に人工採苗し、その後、水槽内で育成したホンダワラ幼体(全長20~30cm)を用いて、平成13年8月から漁港内の砂底域(水深約3m)で、「延縄方式」(図参照)によって養殖を試みた。
- (2)養殖試験期間中には種苗の脱落もほとんどなく、平成14年2月には1本あたりの平均長さ約3m、重さ約1kgに生長した。
- (3)試験ロープ1mあたりの収穫量は約10kgであった。
[成果の活用面等]
- ホンダワラは大量の種苗を安価で生産でき、簡易な施設で短期間に養殖できるので、新たな養殖業として定着・発展させるとともに、藻場の造成にも寄与できる。
[具体的データ]
図:ホンダワラの養殖方法(延縄方式)
●ホンダワラ種苗を目合い3cm程度の網に約10cm間隔でさし込む。
●ホンダワラ種苗をさし込んだ網を袋状にした後、ロープに固定する。
●ロープが水面下2mとなるように設置する。
●養殖開始時のホンダワラ種苗は気胞の形成が少ないために浮力が小さく、ロープが海底に沈むので、植食性動物の食害や海底とのスレによる損傷を防ぐためにブイを設置し、ロープに浮力を与える。
写真1 全長30cmの種苗(平成13年8月)
写真2 収穫中のホンダワラ(平成14年3月)