山陰~北陸沖の対馬暖流沿岸分枝の変動
日本海区水産研究所 日本海海洋環境部
[連絡先]025-228-0619
[推進会議]日本海ブロック
[専門]海洋構造
[研究対象]海洋変動
[分類]研究
[ねらい・目的と成果の特徴]
- 日本海西部海域における対馬暖流沿岸分枝の流路や流量の変動特性を把握してその変動要因を明らかにする。
- (1)対馬暖流沿岸分枝の流軸位置が暖水塊の影響を大きく受けて変化することが示された。
[成果の活用面等]
- 対馬暖流沿岸分枝の変動特性についての基礎的知見を得ることによって、マアジ等浮魚類の沿岸域への加入量変動の推定の高度化が図られる。
[具体的データ]
図1:2001年6月は、隠岐海峡を通過した流れと隠岐島東方からの南東流に由来した東流が丹後沖定線の南側で認められたが、その北側では西流が観測されるとともに、金沢以北で流れが非常に弱い。
図2:2001年7月200m水温分布図(日本海漁海況速報 日本海区水産研究所*)若狭湾沖に暖水塊が存在しその東端が金沢沿岸にまで張り出している。図1の流れの分布と対応させると丹後沿岸の東流(対馬暖流沿岸分枝)が、金沢付近ではこの暖水塊によって行く手を遮られるような形となり、その結果丹後沖で西向きに流れの向きを変えたものと考えられる。
*ホームページ http://jsnfri.fra.affrc.go.jp/Physical/