潜水病にかかったウスメバルを元気にさせるために
青森県水産試験場 漁業開発部
[連絡先]0173-72-2171
[推進会議]日本海ブロック
[専門]計測・調査法
[研究対象]他の底魚
[分類]研究
[ねらい・目的と成果の特徴]
- ウスメバルは広範囲に移動する生態を持つと考えられ、標識放流による調査が必要である。本種の漁場は水深100~150mに形成されるが、釣り上げられた魚は浮袋膨満、眼球突出など、いわゆる潜水病と同じ症状が現れ短時間で死亡する。この問題を解決するための新たな放流手法を開発し、本種の効率的な標識放流を実施する。
- (1)釣獲された個体をVTRを備え付けた篭に収容し、再び一定水深まで吊り下げて、水深と回復との関係について観察した。
- (2)水圧負荷手法により、短時間で多くの個体の活力が回復することが確認され、有効な標識放流の手法であることが確認された。
- (3)水圧負荷手法による放流篭を作製して標識放流を実施した。
[成果の活用面等]
- (1)放流篭により効率的なウスメバルの標識放流が出来るようになった。
- (2)2002年11月現在768尾を標識放流しており、現在追跡調査中である。
- (3)同様の問題を抱える他魚種でも効率的な標識放流ができるようになった。
[具体的データ]
写真:自作の放流篭
表:標識放流結果(2002.11まで)