国立研究開発法人 水産研究・教育機構

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サザエの漁獲量を予測する方法

[要約]
 サザエの漁獲量について、漁法別と漁期別および銘柄別の漁獲量の数値から、漁獲量を予測する方法を明らかにした。


静岡県水産試験場伊豆分場
[連絡先]0558-22-0835
[推進会議]中央ブロック
[専門]資源評価
[対象]さざえ
[分類]普及


[背景・ねらい]
 磯根資源であるサザエは漁獲変動が大きいことから、効率的に漁獲するためには、漁獲予測手法を明らかにすることが必要である。そこで、漁法別、漁期別、銘柄別漁獲量から、予測が可能か検討した。


[成果の内容・特徴]

  1. 下田市漁協の9月から翌年5月までが漁期であるエビ網漁で漁獲されたサザエの漁獲量と、1~9月が漁期である採貝漁で漁獲されたサザエの漁獲量デ-タから、漁獲量の予測方法を検討した。
  2. ある年の9~12月までのエビ網漁での全てのサザエの漁獲量と、翌年の1~9月の採貝漁での全てのサザエの漁獲量との間には、図1のような関係がみられたので、エビ網漁での漁獲量から翌年の採貝漁での漁獲量が予測可能となった。
  3. ある年の9~12月までのエビ網漁でのサザエ小の漁獲量と、翌年の1~9月の採貝漁での全てのサザエの漁獲量との間には、図2のような関係がみられたので、エビ網漁でのサザエ小の漁獲量から翌年の採貝漁での漁獲量が予測可能となった。
  4. ある年の採貝漁での全てのサザエの漁獲量とある年の9月から翌年5月までのエビ網漁でのサザエ大の漁獲量との間には、図3のような関係がみられたので、採貝漁での漁獲量からエビ網漁でのサザエ大の漁獲量が予測可能となった。

[成果の活用面・留意点]
 漁業協同組合が行うサザエの蓄養事業において、蓄養池の使用計画や販売計画を考える上での参考資料として活用される。しかしながら、今回の漁獲量予測はある程度の幅を持っていると考え対応する必要がある。


[具体的データ]

図1
 

図2
 

図3


[その他]
研究課題名:伊豆沿岸磯根資源調査
予算区分:県単
研究期間:平成11年度(平成8~11年度)
研究担当者:伊藤 円
発表論文等:平成11年度事業報告 伊藤・長谷川「サザエの漁獲予測に関する研究」