国立研究開発法人 水産研究・教育機構

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タケノコメバル種苗生産技術の開発

香川県水産試験場 増養殖研究部門
[連絡先]087-843-6511
[推進会議]瀬戸内海ブロック
[専門]飼育環境
[研究対象]魚類
[分類]研究


[ねらい・目的と成果の特徴]

  • すでに瀬戸内海では希少な魚種となったタケノコメバルの養殖や栽培漁業の基礎となる種苗生産技術を開発する。
  • (1)5cmサイズのタケノコメバル種苗約70,000尾が生産でき、量産への弾みがついた。
  • (2)12月末~1月中旬、養成中の天然親魚に産仔が認められた。親魚(平均体重512g)の平均産仔数は41,700尾(浮上仔魚)であった。また、仔魚の平均全長は7.85mmであった。
  • (3)シオミズツボワムシ、アルテミア、配合飼料を与え、飼育100日目の全長は6水槽で41.9~60.2mm(水温15℃維持水槽2区で平均59mm、図を参照)となった。
  • (4)生残率は11.7~35.6%(水温15℃維持水槽2区で26.1%、35.4%)となった。


[成果の活用面等]

  • 本種の養殖や栽培漁業に活用することで、漁業の維持育成に貢献する。また、放流を通して天然資源の復活を促す。


[具体的データ]

図1
図 水温15℃で飼育したタケノコメバルの全長の推移(2例)

  • 飼育40日目以降に成長速度が速くなるが、概ね配合飼料への餌付きと一致する。 
  • 飼育当初は走光性を示すが、このころには壁面に付く性質が生じる。
  • 配合飼料へのスムーズな移行が難しいこと、性比が不安定であることなどが問題点である。