中層トロールによるサンマの資源量推定技術の開発
東北区水産研究所 八戸支所 資源生態研究室
[連絡先]0178-33-1500
[推進会議]東北ブロック
[専門]資源評価
[研究対象]さんま
[分類]研究
[ねらい・目的と成果の特徴]
(ねらい・目的)
サンマの正確な資源量を迅速に推定するための手法を開発する。
(成果の特徴)
- 2001年6-7月に北西太平洋において,中層トロールと流し網を併用した漁獲試験を行い、中層トロールは流し網とほぼ同等に効率よくサンマを漁獲できるうえに,流し網より体長の小さいものを効率よく漁獲できることを明らかにし,資源調査漁具として優れていることを実証した。
- 平均表面水温分布及び体長組成の違いなどを基に海域を層化して分布面積を推定することによって、調査海域全体(東経162°以西)におけるサンマの資源量を精度よく評価できる(89万4千トン)ことを明らかにした。
[成果の活用面等]
- 漁期前に漁獲対象資源の資源量が正確に推定できるようになり,生物学的許容漁獲量算定や長期漁況予報の精度が飛躍的に向上した。
- 広い海域をすばやく調査することが可能となり,サンマの生物学的情報の収集が円滑・迅速に行えるようになった。
[具体的データ]
漁獲分布1時間曳網当たり(図1)
使用した中層トロール(図2)
2001年漁期前調査における162°E以西海域の資源量推定値(トン)とその95%信頼区間(表1)