平成7~12年度分野別水産研究成果情報
平成7年度以降の研究成果情報を分野毎にご紹介します。
水産海洋
我が国周辺水域の海洋環境について、資源生物の生産に至る生態系の構造やその機能を現場観測や人工衛星のデータを用いて明らかにし,生態系変動の診断・予測の研究を行っています。さらに,地球規模の大気・海洋変動の実態を知ることで,地球環境に海洋生物の果たす役割を解明することに取り組んでいます。
水産資源
まあじ・まいわし・さば類、さんま、ずわいがに等沿岸域の重要な水産資源について,成長・成熟などの特性を把握し,生態系に配慮した水産資源の持続的な利用と適正な管理・利用を目指します。また,公海や諸外国の200海里内を遊泳するまぐろ・かつお・さけます・鯨等の生態や資源を調査し,得られた成果を国際会議等で広く普及することによって、国際的な管理に貢献しています。
水産増養殖
水産生物の持続的利用を目的として,機能や生態の解明,魚病の解明,優良品種の育成,生態系に配慮した種苗放流など生物多様性に配慮した観点から技術開発研究を進め、つくり育てる漁業を推進しています。
水産経営・経済
国内外の漁業制度,水産経済政策,水産物の需給動向に関する調査研究を行い,水産業が直面している諸問題の解決を目指して、安定した供給システムの構築や地域振興手法の開発等に取り組んでいます。
水産利用加工
安心・安全・高品質な水産食品を安定供給するために,流通加工技術や,水産資源の有効利用技術の開発を行い,さらに,医薬品・工業原料などでも利用される新素材原料の開発研究を進めています。
漁場環境保全
水産生物の健全な生産や安全性を目指して、有害生物の発生機構の解明や化学物質・放射性物質が水産生物に与える影響機構の解明,これらの予察・防除技術を開発し,水産生物の生育環境の保全を図ります。
水産工学
構造力学や生態学を考慮した大型人工漁礁、資源保護の観点から未成魚を分離・逃避させる漁網,安全な漁業を行うための漁船、さらに水中音響学を利用した資源調査手法の構築など水産業を支える工学技術の研究をしています。
内水面関係
湖沼河川における生物の変化や影響を解明することで,土木工事や水質汚染による被害防止の方策を確立し、適正な放流等,生物多様性に適応した資源管理を行い自然環境の維持に貢献しています。