国立研究開発法人 水産研究・教育機構

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水産資源研究所市野川桃子グループ長が水産海洋学会宇田賞を受賞

掲載日:2025年2月18日

 市野川桃子グループ長が水産海洋学会宇田賞を受賞し、2024年3月17日の授賞式で表彰され、2024年11月23日に水産海洋学会研究発表大会で授賞講演を行いました。

受賞者

市野川桃子(水産資源研究所水産資源研究センター漁業情報解析部資源解析グループ長)

受賞題目

水産資源の統計数理的解析手法の開発と評価・管理現場への実装

受賞研究課題の意義

受賞者は、まぐろ類や日本の水産資源の解析において、新規の資源量推定手法や数理統計手法の開発・導入を通して、水産資源の評価や管理に関する現実問題の解決と精度向上に貢献し、これらの一連の研究成果により、水産海洋学会において宇田賞を受賞されました。特に大きな成果としては、水産資源の国際的な評価基準であるMaximum Sustainable Yield(MSY、最大持続生産量)の考え方を日本の水産資源に適用できる手法を開発し、日本の水産資源の評価に応用したことが挙げられます。この成果は、新しい漁業法のもとでの資源管理の仕組みづくりに大きく貢献しています。さらに、水産資源の管理方法が将来の資源量に与える影響を予測するシミュレーションプログラムを開発し、水産資源の管理者や漁業関係者が管理方策を決定するために必要な科学的な情報を提供するための土台を構築しました。また、海外の専門書の翻訳出版や、水産試験場職員を対象とした資源解析技術の研修会の開催、シンポジウムや研究集会の開催などのアウトリーチ活動にも積極的に取り組んできた点も高く評価されました。

学会名

水産海洋学会

 

本授賞講演の内容は、水産海洋学会の学会誌(水産海洋研究)2月号に掲載される予定です。