研究データポリシー

国立研究開発法人水産研究・教育機構研究データポリシー

令和３年３月２９日付け２水機本第20032402号

改正令和５年３月３０日付け４水機本第１１９３号

　国立研究開発法人水産研究・教育機構（以下「機構」という。）は、我が国の水産業の発展に科学技術的側面から貢献し、水産基本法の基本理念である「水産物の安定供給の確保」と「水産業の健全な発展」に資することが重要な使命である。この使命を果たすと共に、我が国のオープンサイエンスの推進や先導的な研究を促すため、機構は研究開発等の活動を通じて取得する研究データの公開に関する基本的な方針を以下のとおり定める。

1．研究データの定義

　研究データとは、機構が実施する研究開発等を通じて取得又は作成したデータ及びそこから派生したデータを指す。

2．研究データの帰属

　研究データは、個別の契約等により別段の定めがある場合を除き、機構に帰属する。

3．研究データの公開・非公開・制限事項

　機構は、下記の場合を除き、研究データを原則広く一般に公開するものとする。

（1）個人情報、法人又は個人の権利利益を害する恐れのある情報、秘匿を条件に収集した情報、国家安全保障・国際交渉等の上で秘匿することが望ましい情報等、公益性等の観点から、機構が公開について適当でないと判断する研究データは、非公開とする。

（2）公開対象となる研究データであっても、国民の利益、研究開発成果の財産的価値、個人のプライバシー保護、個別の契約及びその他の観点から、公開範囲や利用に制限事項等を設けることがある。

（3）知的財産として保護すべき研究データは、機構が指定することとし、その取扱いは、機構が公表する「知的財産ポリシー」に従うものとする。

4．研究データの保存・管理・運用

（1）機構は、研究データの保存・管理・運用に際し、研究開発成果物の取扱いや個人情報保護、情報セキュリティ等に関する機構の諸規程その他の関係規程に定めによるほか、必要に応じて各般の研究プロジェクト等におけるデータマネジメントプラン、個別の契約等を策定するものとする。

（2）機構は、公開する研究データをその特性に応じて、水産研究・教育機構機関リポジトリ又は各データマネジメントプランで指定するリポジトリ等において、適切に保存・公開するものとする。

5．研究データの公開の猶予期間等

　機構は、公開する研究データを速やかに提供・開示することに努める。ただし、合理的な範囲において提供・開示までの準備期間又は猶予期間を設定することがある。例えば公開するために必要な処理（補正、品質管理等）や自らの研究成果（論文等）を作成する場合等がこれにあたる。また、機構の判断により提供・開示を打ち切ることがある。

6．研究データの利用条件

　機構が公開する研究データの利用等に当たっては、当該研究データの利用の目的、転載、加工又は二次配布、当該研究データを利用した研究成果物等の公表の可否や引用元の表示等について必要な条件を示し、これらを遵守するよう求める。

7．免責

　機構は、公開する研究データの利用等に伴って生じる一切の不利益及び損害について責任を負わないものとする。

　附則［令和5年3月30日付け4水機本第1193号］

このポリシーは、令和5年4月1日から施行する。