まぐろ養殖部
我が国のクロマグロ養殖は、主に日本近海で採捕された天然幼魚を種苗として利用しています。太平洋クロマグロの資源状況が依然として低水準にあるなか、完全養殖技術による人工種苗の大量生産と、それを用いた持続的な養殖生産への移行に大きな期待が集まっています。まぐろ養殖部は、長崎庁舎で有するまぐろ飼育研究施設(大型陸上水槽)や奄美庁舎で有する海上及び陸上の飼育施設を利用し、クロマグロの成熟・産卵制御や優良な種苗の生産技術などをテーマに研究を進めています。私たちは、将来にわたり養殖クロマグロを安定的に生産するため、大学や民間企業と連携しながら、完全養殖技術のさらなる高度化に取り組んでいます。
まぐろ養殖部は、成熟制御グループと種苗量産グループで構成されています。
成熟制御グループ
成熟制御グループは、まぐろ飼育研究施設(大型陸上水槽)を用いてクロマグロ養成親魚からの安定採卵技術の開発を目的に、親魚養成および成熟・産卵誘導技術に関する研究開発に取り組んでいます。
種苗量産グループ
種苗量産グループでは、陸上及び海上の飼育施設を使い、クロマグロの卵から成魚まで、様々な成長段階の飼育試験を通して、人工種苗の生産技術や品質向上に関する研究や育種改良に向けた完全養殖クロマグロの系統開発に取り組んでいます。さらに、まぐろ類の資源研究の支援も担っています。