環境に優しい魚礁、間伐材魚礁の魚類蝟集効果
山口県水産研究センター 海洋資源グループ
[連絡先]0837-26-0711
[推進会議]水産工学
[専門]水産土木
[研究対象]魚類
[分類]研究
[ねらい・目的と成果の特徴]
- 間伐材の有効利用を図るため、間伐材魚礁(1.5m角井桁型魚礁)の耐久性と魚類蝟集効果について調査し、次のことが分かった。
- (1) 設置後1年では腐食は不明瞭で、2年目から穿孔が顕著となる。腐食は魚礁の上部から進行する傾向にある。
- (2) 間伐材魚礁には、イサキ、マアジ、ウマヅラハギ等の多様な魚類が蝟集し、水深別にみると、20~30m深ではメバル等の小魚、70m深ではクロマグロ、ヒラマサ等の回遊魚が蝟集しやすいことが判明した。
- (3) 間伐材魚礁の魚類蝟集効果は、既設のコンクリート魚礁と比較しても劣らないことが分かった。
[成果の活用面等]
- (1)間伐材の有効利用の促進。
- (2)沿岸漁場における漁業生産量の増加。
[具体的データ]
表.間伐材魚礁の蝟集魚(山口県阿武町宇田郷地先水深70m、2001年調査)
図.間伐材魚礁と蝟集魚(山口県豊浦町小串地先水深25m、2001年10月調査)