日本水産学会水産学進歩賞(中央水産研究所 里見正隆)
里見主任研究員が日本水産学会水産学進歩賞を受賞
情報公開日:2016年4月8日(金曜日)
水産物応用開発研究センターの里見主任研究員が、平成27年度日本水産学会水産学進歩賞を受賞し、東京海洋大学品川キャンパスで開催された平成28年度日本水産学会春季大会において、受賞記念講演と授賞式が開催されました。
同賞は、水産学の分野で優れた業績を上げ、水産学の発展に寄与した者に授与されるもので、今回は日本産水産発酵食品に存在する微生物に関する研究での受賞となりました。本研究では、これまでほとんど注目されていなかった水産発酵食品に着目し、その微生物相の解析に分子生物学的手法をいち早く導入し、従来の培養法では検出できなかった細菌の分類、動態、機能解明に取り組み、くさやから新種の好塩性らせん菌、魚醤油から新規の好塩性乳酸菌を見出し、発酵メカニズムとの関連を明らかにしました。さらに、魚醤油製造において問題となるヒスタミンについて蓄積機構の解明と防除法の開発に取り組み、ヒスタミン生成原因微生物を突き止め、ヒスタミン蓄積を抑制する技術を開発しました。これらの業績が、水産食品業に大きく貢献したと評価されました。
受賞者:水産物応用開発研究センター衛生管理グループ主任研究員 里見正隆(さとみまさたか)
受賞題名:『水産発酵食品の微生物に関する研究』
受賞者講演:平成28年3月29日 13時00分~13時40分
於:東京海洋大学品川キャンパス