日本藻類学会論文賞(日本海区水産研究所 坂西 芳彦)
坂西浅海環境グループ長、日本藻類学会論文賞を受賞
当所資源環境部・浅海環境グループの坂西芳彦グループ長が筆頭著者として執筆し、日本藻類学会の英文誌Phycological Researchに掲載された以下の論文が第21回日本藻類学会論文賞(2017年)を受賞しました。
この賞は、毎年,英文誌に掲載された論文の中で最も優れた論文の執筆者に授与されるもので、今回の受賞では、2000年代以降、陸上植物の多様性維持機構や多種共存メカニズムの議論では欠かせないキーワードとなった 「葉の生産性と耐久性のTrade-off」 を藻場構成種である大型褐藻について明らかにし、沿岸漁場の核である藻場生態系の多様性維持機構を議論する際のベースになる現象を提示した事が高く評価されました。なお,共著者は当機構・北海道区水産研究所生産環境部の葛西広海グループ長と東京海洋大学の田中次郎名誉教授です。
- 受賞論文: Trade-off relationship between productivity and thallus toughness in Laminariales (Phaeophyceae)
(褐藻コンブ目における生産性と耐久性のトレードオフ) - 著者:Yoshihiko Sakanishi, Hiromi Kasai, Jiro Tanaka
- 掲載誌:Phycological Research, 65, 103–110.