国立研究開発法人 水産研究・教育機構

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第9回 カタクチイワシ勉強会を開催

 第9回カタクチイワシ勉強会は,平成22年12月9日(木曜日)に宇和島市で開催し,宇和島蒲鉾協同組合,岡山県農林水産総合センター,当プロジェクト研究関係者(青森県食品総合研究所,宮城県水産技術総合センター,千葉県水産総合研究センター,日清丸紅飼料(株),東洋水産機械(株),愛媛県産業技術研究所食品産業技術センター,宮崎県水産試験場,宮崎大学,豊田技術士事務所)など計23名が参加しました。また,(株)島原本舗の工場において,ホタルジャコの手作業による魚体処理を見学させていただきまし た。

岡山県の小型シログチの丸ごとすり身化の発表

 岡山県では,小型のシログチは漁獲されても殆ど利用されることなく廃棄されており,小型シログチの高度利用が求められていることから,宮城県と共同で小型シログチの丸ごとすり身化を検討した成果を発表した(写真1)。また,小型シログチ(写真2)の丸ごとすり身100%の揚げ蒲鉾を試食した(写真3)。

宇和島蒲鉾協同組合との意見交換会

 宇和島蒲鉾組合より「宇和島のじゃこ天メーカーの殆どは10人以下の従業員の零細である。零細企業は大企業と同じ事をしていたら商売にならないので,我々はどんな小さな魚(写真4)でも手をかけ,頭と内臓を取り(写真5),スタンプ式採肉機を使って品質の良いすり身を作っている。」との意見があった。
 岡山県担当者より「岡山県では,小型のシログチは操業期間が8~10月と限られており,漁獲量は推定84トンで,その95%は水揚げされず未利用となっている。また,岡山県では練り製品業者は極めて少なく零細である。この小型シログチをどうにか利用したいと模索している。」と回答された。