第11回 カタクチイワシ勉強会(静岡県未利用資源活用研究会)を開催
第11回カタクチイワシ勉強会は,平成23年3月8日(火曜日)に静岡県伊東市で開催された静岡県未利用水産資源活用研究会に協力して行いました。静岡県庁経済産業部,静岡県水産技術研究所,静岡県定置漁業協会,いとう漁業協同組合,焼津市魚仲水産加工業協同組合,静岡県信用漁業協同組合連合会,網代漁業(株),(社)いわし食用化協会,林技術士事務所,(株)横浜丸魚,(株)ヤマザキ,(株)ふかくら,山上水産(株),(有)山六ひもの店,(株)信海,(株)倉沢漁業,千葉県水産総合研究センター,東洋水産機械(株)など約60名が参加しました
実演会
伊東魚市場において,伊東産の冷凍原料を使って,ヘッドカッター連動式フィレーマシンと簡易型頭揃え機の実演を行いました。市内をはじめとした加工業者,漁業者ら約60人が集まりました(写真1)。静岡県経済産業部水産業局の日向局長の挨拶の中で,加工業者で事業協同組合が設立されれば,資金援助を行なうことも検討している旨の話があり,カタクチイワシの高度利用に向けた行政からの並々ならぬ期待が感じられました。
意見交換会
いとう漁協での意見交換会には約30人が参加しました。(独)水産総合研究センター交付金プロジェクト研究の成果の紹介があり,利用されていない脂肪分が高いカタクチイワシの食用化には,鮮度の保持,処理機械の開発,スリ身の開発が重要課題であると報告がなされました。続いて東洋水産機械(株)よりヘッドカッター連動式フィレーマシンの開発経緯と処理能力の説明,千葉県水産総合研究センターより簡易型カタクチイワシ頭揃え機の開発経緯と整列機能の説明が行われました。(写真2)
検討会では,出口にどうやってつないでいくのか,すなわち,最終製品を想定した機械の処理機能や原料魚の処理方法の開発が重要であるとの意見が出されました。出席者のなかから,地元のカタクチイワシを使った惣菜を開発して販売を始める事例や(写真3),加工原料緊急確保対策のモデル事業として処理機を導入した事例が紹介され,カタクチイワシの利用へ向けて着々と前進していることが実感できました。