平成30年度海洋水産資源開発事業成果報告
水産研究・教育機構開発調査センターでは,平成31年1月31日(木曜日),東京海洋大学において「平成30年度海洋水産資源開発事業成果報告会~漁船漁業や養殖業における新技術の社会実装に向けて~」を開催しました。
底魚・頭足類開発調査グループからは「北太平洋におけるアカイカの漁期拡大と漁場拡大に向けた取組-海洋環境に基づいた漁場形成要因の検討-」と題して,スルメイカ不漁を背景に,アカイカ資源を効率的かつ有効に利用することを目的として,漁期および漁場の拡大の可能性を北太平洋海域の調査をもとに検討しました。浮魚類開発調査グループからは「遠洋かつお釣漁業における電動自動釣機の開発」と題して,乗組員不足に対応するため,サーボモータを動力とする電動式自動釣機の性能と,船上での釣獲能力について報告しました。資源管理開発調査グループからは「定置網漁業の環境適正漁具診断と沖出し・大型化の効果検証」と題して,高知県鈴地区の定置網で,高齢化による労働力不足や新規就労者確保,収益の改善等に対応するため,現状漁具や漁労作業の評価と改善点,漁場環境と漁網形状のあり方について検討すると共に,利益増大を目指した沖出し・大型化の効果検証手法を提起しました。開発調査専門役からは「スジアラ養殖の企業化に向けた技術開発-新たな養殖産業の創出に向けた取り組み-」と題して,沖縄地方で高級魚として知られるスジアラを対象とした新しい養殖産業の創出に必要となる技術開発について紹介しました。
当日は,多くの皆さまにご来場いただき,心より感謝申し上げます。
●プログラム(PDF:291KB)
2.開発調査センターの概要 開発調査センター 副所長 山下 秀幸
3.成果報告
1)北太平洋におけるアカイカの漁期拡大と漁場拡大に向けた取り組み
-海洋環境に基づいた漁場形成要因の検討- 配付資料(PDF:313KB)