第4回研究大会報告
沿岸域における漁船漁業ビジネスモデル研究会 第4回研究大会
シンポジウム
「生鮮水産物流通・販売の現状とその未来」
~漁師の獲った魚は今どのように最終顧客に届けられているのか?~
開 催 報 告
平成26年11月17日、東京海洋大学白鷹館に於いて第4回研究大会が開催されました。昨年より30名ほど多い182名の方々にご参加頂き、盛況のうちに終了させて頂くことができました。 ここに、開催概要をご報告致します。
沿岸域における漁船漁業ビジネスモデル研究会では、漁業における「利益の増大」と「経営の安定」を実現する新たなビジネスモデルの構築と定着を目指しています。ビジネスモデル構築の為には、漁獲物の価格向上は経費削減とともに避けては通れない課題ですが、現実は品質向上が即価格向上に結びつくといった単純ものではありません。漁師が獲った魚が最終顧客に届けられるまでに介在する流通・販売の現場で、今何が起こっているのかを正しく俯瞰した上で、少量多品種の沿岸魚を最終顧客にどうやって届け、どうやって価値を生み出すのかを論議しました。
講演
濱田英嗣氏:下関市立大
石井 元氏:JAFIC
笹川 周氏:新潟冷蔵
細川良範氏:フードサポート
田代一義氏:長崎県漁連

第1部では、下関市立大学の濱田先生より
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1.「誰も儲かっていないという生鮮水産物の奇妙な流通構造」 |
と題して問題提起をして頂きました。
つづいて漁業情報サービスセンターの石井さんより
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2.産地で今何が起こっているのか? |
と題して、産地で起こっている問題点についてお話し頂きました。
引き続き新潟冷蔵の笹川さんより
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3.消費地市場で今何が起こっているのか? |
と題して、消費地市場で起こっている問題点についてお話し頂きました。
休憩を挟んで、フードサポートの細川さんより
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4.食品スーパーで今何が起こっているのか? |
と題して、食品スーパーで起こっている問題点についてお話し頂きました。
第1部の最後として、長崎県漁連の田代さんより
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5.漁連による新たな取り組み |
と題して、長崎県漁連による取り組みにつてお話し頂きました。
第2部のパネルディスカッションでは
「少量多品種の沿岸魚を最終顧客にどう届け、どうやって価値を生み出すか?」
をテーマに、中央水産研究所の田坂経営経済研究センター長をコメンテーターに迎え、開発調査センターの堀川副所長の司会のもと
1)最終顧客は今何を求めているのか?
2)顧客ニーズにどう答えるか?
について、第1部の講演者と共に論議を深めました。
最後に濱田先生に総括して頂き、今回のシンポジウムを無事終了することができました。
ここに、ご講演頂いた皆様方、開催にご協力頂いた東京海洋大の職員の方々に心より感謝申し上げます。
左から、田坂 行男・田代 一義・細川 良範・笹川 周・石井 元・濱田 英嗣・堀川 博史座長(敬称略)
なお、当シンポジウムの詳細は、12月24日発行の研究会ニュースレター第15号をご覧下さい。