水産資源をとりすぎないようにとるためには、どのような種類のさかなが、どこに、どのくらいいるのかを知らなくてはいけません。
陸上では、鳥や虫、植物などを数えることは、目で見ることができるので、およその量を調べることができます。
しかし、水産資源は、水の中にいるため、直接、目で見て数えることができません。また、広い海の浅いところから、1000メートルより深いところにもいます。このため、水産資源の量を調べることは、たいへん難しいことです。
また、それぞれの水産資源が、どこで産まれて、どのようにして親に育ち、何さいからどのくらいの数の卵を産むのかなど、生まれてから死ぬまでの生活がわからないと、水産資源の量を知ることはできません。
これを調べるために調査船を使ってさかなをとり、とれたさかなの種類、大きさや数などを調べます。また、細かい目のあみをひいて、さかなの卵や子ども、えさとなるプランクトンなども調べています。
魚市場でとれたさかなを調べたり、漁師さんたちに聞いて、どんなさかながどこで、どのような方法でとられたのかも調べています。
また、さかなはすんでいる環境に対して、とても敏感です。とくに、水温が冷たい、暖かいなどの好みは、さかなの種類や大きさによって違います。海の水温を調べることで、どこに、どの大きさのさかながいるのかを研究しています。
さかながとれた場所や水温などからは、どのさかなが、どこにいるのかがわかります。大きさからは、子どもから親までの数などがわかります。卵や子どもの数、えさの量などから、これから子どもがどのくらい親に育つのかがわかります。
これらのさかなの情報をまとめて、どのさかながどこに、どのくらいの量がいるのかを計算して、とりすぎないようにしています。